SEO業界は過渡期だなと思います。
まず市場の規模感から言えば、SEO市場はもともと、そこまで大きいわけではありません。
業界全体でも推定3~400億円ぐらいです。
こちらのサイトによれば、楽器よりも小さな市場です。
そしてそのうち、リンク販売の市場が、私の肌感ですと50~100億くらいはあるのではないかと思います。
なぜかというと、リンクを専門業者から仕入れて売るSEO会社がとても多いからです。
中~大手はほとんどやってるのではないでしょうか。
もちろんリンクを内製しているSEO会社もありますから、
この辺はどこで線引きをするのか難しいですが。
なので少し難しい話をすると、SEO会社の実質の実入り=粗利はただでさえ小さい市場規模よりさらに小さい市場になります。
さらにそこで大手のSEO会社や上場企業がシェアをごっそり持っています。
また、現在ある程度の規模の会社では、SEOをまだ検討すらしたことのない会社なんて、ほとんどない状態です。
言い換えると、SEOを既にどこかのSEO会社と契約して行っているか、
あるいは「SEOをやらない」と決めている会社がほとんどになります。
つまり現在、「SEOはまだ検討したことがない」というまっさらなお客さんを見つける方が難しくて、
SEO会社は新規顧客の獲得にどこも苦戦しています。
他社の顧客をコンペやリプレイス(契約替え)でパイを奪いあうか、
海外に拠点をつくり活路を見出すか、
ゲームや媒体運営などに舵切りし収益体制を広げるかのいずれかの選択を迫られています。
そんななかで、「SEO領域で」売上を増やす方法が一つだけあります。
それが、コンテンツ制作なんですね。
これ、最初僕はとても画期的だと思いました。
なぜなら飽和市場になりつつあるSEO業界に、新たな市場をつくったことになるからです。
ちなみにSEOの領域に「コンテンツが重要」の概念を持ってきたのはGoogleです。
GoogleはSEOという市場もつくったし、多くのSEO会社を啓蒙し業界を牽引してきた真の立役者です。
そしてここに来て、また新たな「コンテンツ」という市場をつくってくれました。
年々厳しくなる売上に苦戦していた我々SEO業者としては、Google様ありがとうございます、なのです。
ただ、一つ問題があります。
コンテンツ施策のノウハウが、ほとんどのSEO会社に無い事です。
だから多くのSEO会社は、コンテンツ制作を外注に出さざるを得ません。
そうすると原価がかかる分、どうしても高めの価格で出さないと採算が取れない。
やはりその結果として、今の所あまり売れていません。
一部先進的な会社さんには売れていますが、数としては本当に全然ダメです。
じゃあ内製でやれば?って話なのですが、
もし内製チームをつくると、まだそこまで受注が取れるかどうかわからないわけで、
その場合内製チームのコストだけが固定費になります。
アメリカでは日本よりも「SEO=コンテンツだ!」という意識になりつつあります。
遅かれ早かれこの意識は日本にも浸透するでしょう。
そしてその日のために日本の企業も、優良コンテンツを安価に提供できる体制を作っておくことが大命題となります。
あるいは、個人でSEO会社をされている方は、
優秀なライター集団とつながるなどして、良いコンテンツ制作を安価にできる体制を作っておくと、冗談抜きに儲かると思いますよ。
だってニーズがありますし、我々SEO会社としては、現在安価に依頼できる発注先をまさに探しているからです。
というか僕がそれで一旗あげたろうかな、って思ったりもしています。
以上です。