声の大きいものが勝つ世界|SEOと広告とインターネッツ      

2014年5月29日木曜日

声の大きいものが勝つ世界

この世の原理は基本的に「声の大きいものが勝つ」だと思います。

  • 大量に広告を打った
  • 書籍でメッセージを発した
  • メールマガジンを毎日発行した
  • ウェブサイト、ブログを毎日更新した

こういう行動をとればとるほど、
内容が間違っている、イメージが悪い、あやしい、などの批判を大量にうける事になることがあります。

ですが、声を何も発しない人と比べて、
できるだけ大きな声でメッセージを出した人の方が、最終的に得られる果実は多いのだなと最近思います。

あ、どちらが正しいとか悪いとかじゃないですよ。
これは好みの問題もあると思うので。



3つほど例を挙げると…

山手線や大阪市営地下鉄の車内を広告ジャックしたり、
セレブ感を徹底的に出し尽くしたイメージ戦略を行った与沢翼さん。

天皇陛下に手紙を直に手渡しした山本太郎さん。

Yahoo!と提携しリブセンスのSEO問題に乗っかった記事を書いたウェブニュースメディア『The Page』。


彼らは注目を浴び、尋常でないほどの批判にさらされました。
ウェブ上を見渡すだけで、目を覆いたくなるような批判が多数存在します。

そして結果、誰が最も利益を得たのかという話ですが、
それは批判している人でも賛同している人でもなく、注目された本人たちなのだと思います。


与沢翼さんは注目されることによって、利益は十分出ていたといいます。
残念ながら黒字倒産に近い形で事業が立ちいかなくなりましたが、
入金予定のお金が全額入金されていればこうはならなかったとも聞いています。

山本太郎さんは注目を浴び、批判者と同時に賛同者も増えました。

The Pageについては「SEOを理解していない」「考察が浅い」「リブセンスとオーサーランクは関係ない」など、
かなりの批判を目にしました。
一方でそうしてソーシャル上のシェアが増えたおかげで、相当な流入数があったものと思われます。

また、あくまで現時点でですが、The Pageについては「オーサーランク」でGoogleで3位~5位を推移しています。
一時的とは言えソーシャルだけでなくこうした自然検索経由の流入も副次的に稼ぐ事になります。

これはウェブメディア、ニュースメディアとしては勝ちです。
本質ではないにせよ、批判だろうが賛同だろうが、流入数がメディアの実績になります。

すなわち批判とのトレードオフで、媒体価値を(一時的に)高めることに成功したと見る事ができます。


目立つことはSEO効果を生む

目立つことは副次的に検索エンジン対策としても有用な場合があります。

よく勘違いされるのですが、Googleはユーザーにとって有益なコンテンツだけを評価するわけではありません。

内容が微妙だろうと考察が浅かろうと、ユーザーが見たいものもかなり評価します。

したがって、検索結果上でも有利に働く可能性はあります。
あくまで間接的な効果だと言えますが。


上に挙げた例はほんの一例ですし、
私はどれが正しい間違っているというのは言及しませんが、
誰が勝ったのか、誰が最も利益を得たのかという観点では、
結局声の大きい人が勝つんだなぁと思います。

逆に最も利益を得られない人というのは、批判をする側の人達ですね。

例えばSEOにせよ広告にせよ、「理論を理解していない、記事の質が低い」というような批判は多く見ます。
それらの批判は「うん、まあ正しいよね」って場合も多いのですが、
批判をすることがその記事や媒体、人をより注目させ、結果批判されている人達の利益に繋がるだけなのです。
それが嫌なら批判ではなく無視、スルーしてあげた方がいいかと。

批判する側が何か得るものがあるとすれば、批判に同意してくれる人がいる時に承認欲求が少し満たされるぐらいではないでしょうか。
中には批判によって業界をよくしていきたいという高尚な意思がある方もいるかも知れませんが、
もしそうなら自分が情報発信し注目され批判を受け入れる(または戦っていく)方が業界は俄然よくなると思います。

批判を受けると言っても本当に批判を浴びるだけなので、
巨額の訴訟をいくつも起こされる訳ではないですし、命を落とす事もありません。ほとんどの場合は。

というわけで、長期的に総合的に見た場合、多くの利を得られるのは声の大きい人なのだと思います。

以上です。